AKB48、HKT48、乃木坂46坂、欅坂46などの学芸会の延長かと思われるようなアイドルが次から次へと現れてきて、若者にもてはやされていますよね!
名前も顔も覚えられない状況となっており、「どうなってんだ」と訝しがっておりました。
そのような状態の中、「日経ビジネス」に産業としてアイドル業界の分析がなされており、そういうことかと感心させられた記事がありましたので紹介しましょう。
コンサートなどで販売されている「うちわ」、「ペンライト」「Tシャッ」、「タオル」等のグッズがアイドルの写真や名前等が入るだけで、原価の25倍以上で売れているのだそうです。
例えば原価28円の「うちわ」が1,000円でバカ売れするのだそうです。
ちょっと付加価値を付けるだけなのに消費金額が半端でなく約1500億円の市場が出来上がっているそうですよ。
アイドル業界は不安定あるため経営システムを「変化対応力」、「顧客管理力」、「グローバル力」を独自で進化させているとのことです。
[1] 変化対応力
山口百恵、松田聖子、中森明菜等の一時期を陵駕した歌手はレコード売り上げ枚数では150万枚を超えたことがないそうですが、最近は、AKB48が195万枚を超えるほどの売れ行きとなっているそうです。
その戦略はソロからユニット、グループへと大人数化の展開で多様化したニーズをとらえる発想です。
そして、10人中1人が「あの子いいね」といったら採用するのだそうです。
10人中10人が「いい」と思う子を集めると同質化して、数を増やしても細分化した嗜好をカバーできないそうです。
選考者にもよりますが、「蓼食う虫も好き好き」ですから誰でもなれる可能性があるということですね!
それで、学芸会の延長線上にあるようなユニットが多いことかと感心させられました。
また、歌番組消滅の対応として、ネットへの対応をいち早く採用したことです。
すなわち、巨大メディア無しにネットを駆使したプロモーションを実施し、小さなビジネスで展開できるようにしたのです。
テレビ業界もこのような動きに対して対応しなければならず右往左往しているのが現状でしょうね。
さらにはデジタル化の推進で業界が大きく変化しています。
作詞家の阿久悠は「ウォークマン」の登場でヒット曲が生み出しにくくなったと言っていました。
レコード、CD、デジタルへ移行するとともに、ショップに行かなくてもダウンロードする時代となり、興味の無い曲を聴くこともなくなってきているのです。
これに対し、音楽業界は定額制のサービスが基本的スタンスであります。
多くの音楽配信サービスが存在し、アイドル達もその中核にいます。
国内のハード業界の世界では、カセットテープ、CD、MD等の媒体市場の縮小を懸念してデジタル音楽プレイヤーに力を入れなかったのに対し、隙をついて現れたのが「iPod」という図式です。
また、最近は写真にあるように著作権フリーにすることで認知度を向上させ、観客数を劇的に増大させているアイドルもいるそうです。
考え方ひとつでいろいろなことができる時代ですね!

MIKA+RIKA
[2] 顧客管理力
ネットの登場で動画の双方向コミュニケーションを取るサービスが、ファンの増大に結びついています。
アイドルファンの要求は「認知」、「承認」、「応援」と心理学を駆使した驚きのシステムだそうです。
認知要求:アイドルに自分の存在を知ってもらいたい。
承認要求:アイドルに自分が他のファンよりも特別に応援していると承認してもらいたい。
応援要求:現実の芸能界でアイドルの活躍して欲しいと願うようになる。
双方向コミュニケーションで、アイドルがあまりにも近くにいる状今日が生まれていることが、裏切られた感じが出てくると「殺してやる」などのメール送付けや、傷害事件を起こしたりする両刃の刃になっているのですね!
怖い話です!
次に、顧客管理には「飽きさせない工夫」がなされているそうです。
スキャンダルが起きても取り繕わず、隠すのではなくすべてをさらけ出すことで、より濃いファンが生まれるきっかけとなるそうです。
顧客を飽きさせないためにはどうするかを常に考え、場合によっては業界の常識も否定するなど、なりふり構わない姿勢は他産業には見られないものだそうです。
また、ファンを抱え込むには、公正さを欠かないことだそうです。
会員データこそが、アイドル産業の生命線であるため、コンサートのチケット販売は「厳正なる抽選」は行わず、過去のデータを徹底的に調べ、外れるファンが少ないように調整しているのだそうですよ。
[3] グローバル力
アイドルの海外タレントの輸入ではグローバル化を進めてきた産業であります。
特にK-POPは次から次へと日本に現れていますよね。
カシオは韓国の「少女時代」を広告塔とすると、女性向けGショックが大ヒットしているそうです。
少女時代の知名度が、日本に限らずアジア全域をカバーしているのだそうです。
アイドル文化は欧米にはなく、中東では偶像とみなされ禁止されていますが、その他の地域では日本、韓国と同様、活発にアイドルが誕生しています。
エチオピアでは「Yenga」、インドネシアではAKB-48に対抗して「Teenbelle」、最近は日本・韓国・台湾出身者で構成されて「TWICE」など人材のグローバル化も進んでいます。
全く覚えられませんよね!

アイドル産業の革新を起こし続けている秋元康氏の言葉を整理すると次のようになるそうです。
(A) 従来の発想の延長戦上、予定調和の上ではイノベーションは起きない。
(B) オープンでない産業には革新は生まれない。
(C) ハード重視の発想では競争に勝てない。
これは、スティーブ・ジョブ、イーロン・マスクなどシリコンバレーで成果を上げたベンチャー経営者の考え方そのものであります。
アイドル産業は不安定で市場規模が小さいため、30年以上前からシリコンバレー的発想で仕事をし、生きてきた産業であるそうです。
秋元康「なかなかやるな」! どの世界にも通ずることですね!!
「日経ビジネス」はお堅い雑誌であるため、ビジネスという観点で分析されており、アイドル産業の全体像が見えたような気がします。
それにしても、雨後の筍のように無次から次へとグループが生まれることでしょうね!
しかし、同時に消えていくグループ、人達は相当いるはずです。
1億総アイドルとはいいませんが、隣のひとが昔アイドルでしたよという世の中になるかもしれませんね!

by H.I.