今回は運を付ける考え方・対応力について話をしましょう!
「セレンディピティ」という言葉を知っているでしょうか?
むつかしい言葉ですが、「偶然をとらえて幸運に変える力」ということを意味します。
大成功を収めた人たちにはこの「セレンディピティ」が訪れています。
そして、成功はほとんど失敗の世界から生まれているのですよ!
ノーベルは、穴のあいた保存容器に入っていた液体のニトログリセリンが周辺にあった珪藻土により個体化していたことからダイナマイトの発明につながったと言われています。
ペニシリンはブドウ球菌培養中、不純物が入り青かびの偶然発生、青かびの周りにブドウ球菌の生育阻止領域があることで発明につながったとされています。
サランラップは軍事用に開発され、戦場での蚊帳や水虫対策用靴敷、火薬・銃の湿気防止として使用されていましたが、戦後全く使用価値がなくお蔵入りしておりました。
たまたま、開発者の妻たちがレタスの梱包に使用しピクニックにいったところ、レタスがみずみずしさを保っていたことから販売を思いついたものだそうです。
ちなみにサランラップはサラとアンという女性の名前から命名されたとのことです。
直近では、ノーベル賞を受賞した田中耕一(島津製作所)さんも、失敗から成功した人でした。
ある研究テーマに対し、しらみつぶしに種々の物質と方法を試していましたが成果がでず、暗礁に乗り上げていたそうです。
疲れもあってか、溶剤のアセトンと間違えてグリセリンを使ったことが光明につながったそうです。
グリセリンの使用は目的を持ったものではなく完全に間違ったものだそうです。
本来間違ったことがわかると廃却または実験中止となるのが通常ですが、実験を継続したことで大発明につながったのです。
ちなみに、田中さんはノーベル賞候補に挙がっていたわけでなく、会社も予期せぬ発表に驚いたそうです。
そして、島津製作所には田中コウイチさんが3名もおり、誰かを特定することから始まり、顔見せにかなり時間がかかりましたよね!
また、皆さんの良く知っている「ポストイット」もこの「セレンディピティ」です。
開発者は強力な接着剤開発をおこなっていたわけですが、箸にも棒にも引っかからない材料ができました。
目的と違うためそれは破棄されるのですか、何か使えるのではと社内に告知しましたが日の目を見ませんでした。
しかし、他の研究者が讃美歌の歌集から栞が落ちたことから偶然「ポストイット」の原案を思いつきます。
早速商品化に取りかかろうとしましたが、会社からは開発許可がでず、独自で製造機を製作しました。
そして、社内にサンプル配布したところ好評を得たため試験販売をしました。
しかし、販売は思わしくなく会社からは開発中止命令が出されました。
ところが、大企業500社の秘書にサンプルとして提供していたことが功を奏し注文が殺到して何とか商品化することができ、世界的大ヒットとなりました。
開発者の執念もさることながら、偶然が2つ重なったことによって成功した事例です。

事例を挙げれば、きりがない程ありますが、失敗から新しいことが多く生まれています。
単なる偶然や思いつきを幸運に結び付けられるか、これは「能力の差」という人もいます。
しかし、基本的な考え方を習得していれば、事の大きさは別にして誰にでもできることです。
これは研究とか開発だとかに限らず、一般生活の中でも適用できることです。
人間は課題に対し失敗しないようにしますが、失敗は必ず起こるという意識は持っておく必要があります。
ただし、その失敗を恥ずかしいとかで隠蔽、破棄などするとセレンディピティは訪れませんよ!
そして、「玄人発想」では、既存の事実のみを信じてしまうため新しい発想には至りません。
これは前回のブログに示したことと根底は同じです。
一つの事に没頭することも大切ですが、それだけではダメですね!
「犬も歩けば棒に当たる」という諺があります。
皆さんは、でしゃばると思わぬ災難に会うと思っていませんか!
この諺の別の意味は、「じっとしていないで何かをすれば思わぬ幸運に会える」というたとえでもあります。
セレンディピティをもたらすためには「異分野」に興味を持ち、貧困な発想にならないようにする必要があります。
人は1日約2万回以上、自分自身に質問を投げかけていると言われています。
この質問の「質」、「投げかけ方」を改善すると答えが飛躍的にレベルアップし革新的アイデアが出たり、むつかしい課題の解決につながると言われています。
そのためにもいろいろな分野の書籍に目を通すことと、頭の中で整理しておくことが必要です。
チャンスは準備している人の元に訪れるということです。
石じいもこのような発想で小さいながら種々の課題の解決につながった事例は数知れずありますよ!
視点を変えると予期せぬことがおこりますので、アンテナをはっておき、柔軟なものの見方をすることが大切ですね!
皆さんもこの見えない力にお世話になるかもしれませんよ!